株式会社PFUが製造・販売する高級キーボードシリーズ「Happy Hacking Keyboard」の中でも、特に伝説的なモデルが「日本一」高価なキーボードとして記録されている。それは、2006年に受注生産で発売された「Happy Hacking Keyboard Professional HG JAPAN」である。その価格は、驚きの52万5000円（当時の税込み価格）。この高価格の理由は、キートップに漆塗りを施し、さらに金粉を蒔いて仕上げるという、日本の伝統工芸である輪島塗の職人技が惜しみなく投入されている点にある。単なる入力デバイスではなく、所有する喜びをも満たす工芸品としての価値を追求した「日本初」のコンセプトは、多くのPC愛好家や専門家の間で大きな話題となったのである。