2018年9月25日、セラミック技術のリーディングカンパニーである日本ガイシ株式会社は、その卓越した製造技術を象徴する記録を達成した。愛知県名古屋市の工場で製造された変電所向けの「がい管」が、高さ11.28メートル、直径1.54メートルという巨大さで、「日本一」大きな単一のセラミック構造物としてギネス世界記録に認定されたのである。がい管は、送電線と鉄塔の間などで電気を絶縁するために使われる重要な部品であり、高い信頼性が求められる。これほど巨大なセラミック製品を、ひび割れなどを起こさずに一体で焼き上げるには、極めて高度な材料技術と焼成技術が必要不可欠である。この記録は、世界の電力インフラを支える日本のものづくり技術の高さを示す、輝かしい成果なのである。