1998年12月12日に任天堂から発売されたNINTENDO64用ゲームソフト『ピカチュウげんきでちゅう』は、家庭用ゲーム機としては日本初の本格的な音声認識システムを搭載したゲームである。このゲームは、コントローラーではなく、同梱されたマイクに向かってプレイヤーが言葉を話すことで、画面内のピカチュウとコミュニケーションをとり、一緒に冒険を進めていくという画期的なものだった。「おはよう」や「だいすき」といった呼びかけにピカチュウが愛らしく反応する姿は、多くのプレイヤーを魅了した。まだ音声認識技術が一般的でなかった時代に、その可能性をゲームというエンターテインメントの形で示した、まさに日本一有名な音声操作ゲームの先駆けと言える作品である。