山梨県南アルプス市に位置する北岳は、標高3193mを誇る、火山ではない山としては日本一高い山である。富士山に次ぐ日本第二位の高峰でありながら、火山活動によって形成された富士山とは異なり、プレートの隆起によって形成された。日本百名山にも選定されており、間ノ岳、農鳥岳とともに「白峰三山」と称され、その主峰として多くの登山者から「南アルプスの盟主」と親しまれている。特に、北岳から間ノ岳へと続く約4kmの稜線は「天上の散歩道」と呼ばれ、高山植物の宝庫としても知られる絶景ルートである。この雄大な自然景観と地質学的な特徴が、北岳を日本一の非火山峰として特別な存在にしているのである。