鹿児島県にある種子島宇宙センターの大型ロケット組立棟（VAB - Vehicle Assembly Building）には、日本最大のスライドドア（引違い扉）が設置されている。この扉は、片方の扉だけで高さ67.5メートル、幅27メートル、重さ400トンという途方もない大きさであり、2枚の扉が左右に開閉する仕組みとなっている。この巨大な扉は、組み立てられたH-IIAロケットやH3ロケットなどの大型ロケットを、射点まで移動させるために開かれる。台風などの厳しい自然環境にも耐え、ロケットの打ち上げという精密なミッションを支える極めて重要な設備であり、その圧倒的なスケールはまさに日本一である。