1913年（大正2年）、東北帝国大学（現在の東北大学）が、黒田チカ、丹下ウメ、牧田らくの3名の女性の入学を許可した記録である。これにより、彼女たちは帝国大学に入学した日本初の女子大学生となった。当時の文部省は「前例がない」として難色を示したが、澤柳政太郎初代総長の「門戸開放」の理念のもと、入学が実現した。この出来事は、女性が高等教育を受ける権利を確立する上で画期的な一歩であり、日本の女子教育の歴史における大きな転換点となった。化学や数学を専攻した彼女たちは、卒業後、研究者や教育者として活躍し、後進の女性たちの道を切り拓く存在となった。