阪急電鉄の大阪梅田駅は、10のプラットホームと9本の線路が櫛（くし）のように並ぶ、日本一の規模を誇る頭端式（とうたんしき）ホームを持つターミナル駅である。頭端式ホームとは、線路の終点が駅で行き止まりになる構造のことで、ヨーロッパのターミナル駅で多く見られる。この構造により、広々としたコンコースが実現し、全列車の始発・終着駅としての風格を漂わせている。神戸線、宝塚線、京都線の3方面の電車が同時に発着する光景は圧巻で、1日の乗降客数は約50万人にも上る。関西の私鉄文化を象徴する壮大な駅である。