京都府宇治市に鎮座する宇治上神社の本殿は、現存する神社建築として日本最古のものである。2004年に行われた年輪年代測定調査により、この本殿が平安時代後期の1060年頃に建立されたことが科学的に証明された。この本殿は、一間社流造（いっけんしゃながれづくり）の社殿3棟を連結させた珍しい形式で、建立当時の建築様式を今に伝える極めて貴重な建造物である。世界遺産「古都京都の文化財」の構成資産の一つにも登録されており、まさに日本一の歴史を誇る神社建築として、国内外から高い評価を受けている。