羽仁もと子が、1897年に報知新聞社（当時は報知社）に入社し、校正係として働き始めたことで達成された、日本初の女性ジャーナリストとしての記録である。当時、報道の世界は完全に男性のものであり、女性が記者として働くことは考えられない時代であった。羽仁は、持ち前の文才と粘り強さで、徐々に記者としての仕事も任されるようになり、女性の視点から社会問題や生活に関する記事を執筆した。彼女の存在は、女性の社会進出の象徴であり、報道界における日本初の女性の道を切り拓いた、先駆的な功績である。