1960年7月19日、第1次池田勇人内閣の発足に伴い、衆議院議員の中山マサが厚生大臣に任命された。これにより彼女は、日本の憲政史上、日本初の女性閣僚となった。女性に参政権が認められてから15年、ついに国の行政を担う大臣の職に女性が就任したのである。中山マサは、アメリカの大学で学んだ経験を持つ国際派であり、その卓越した語学力と見識を活かして活躍した。厚生大臣としては、母子家庭への児童扶養手当法の制定や、当時流行していたポリオ対策などに尽力した。彼女の入閣は、日本の政治における男女平等の実現に向けた、歴史的な一歩として記憶されている。