日本記録名
日本人初のアルバート・ラスカー基礎医学研究賞受賞
日本記録保持者名
花房秀三郎
日本記録数値
1982年
日本記録名(英語)
First Japanese to win the Albert Lasker Basic Medical Research Award
日本記録保持者名(英語)
Hidesaburo Hanafusa
花房秀三郎は、1982年にアルバート・ラスカー基礎医学研究賞を受賞し、「日本人初の同賞受賞者」となったウイルス学者である。この賞は「米国のノーベル賞」とも呼ばれるほど権威が高く、医学分野における最高の栄誉の一つとされている。彼の受賞理由は、がんウイルスの研究を通じて、正常な細胞の中にも「がん遺伝子」の原型が存在することを、世界で初めて発見したことによる。この発見は、がんが外部からの要因だけでなく、我々自身の細胞内の遺伝子の異常によっても引き起こされるという、現代のがん研究の根幹をなす概念を確立した。大阪大学で学んだ後、米国に渡り、ロックフェラー大学で研究を続けた彼の業績は、がんの謎を解き明かす上で決定的な一歩となり、まさに「日本一」の医学研究者としてその名を世界に轟かせた。