日本記録名
日本人初のガウス賞受賞
日本記録保持者名
伊藤清
日本記録数値
2006年
日本記録名(英語)
First Japanese to win the Gauss Prize
日本記録保持者名(英語)
Kiyoshi Ito
伊藤清は、2006年に国際数学連合(IMU)とドイツ数学会が創設した第1回カール・フリードリヒ・ガウス賞を受賞し、記念すべき「日本人初の受賞者」となった数学者である。ガウス賞は、数学の応用分野で社会に大きな影響を与えた研究者に贈られる賞であり、「数学の応用分野のノーベル賞」とも言われる。彼の受賞理由は、確率的な要素を含む現象を数学的に記述する「確率微分方程式」の基礎理論を構築したことによる。彼が確立した「伊藤の補題(伊藤の公式)」は、現代金融工学の分野でブラック-ショールズ方程式の導出に用いられるなど、物理学、生物学、経済学といった極めて広範な分野で不可欠なツールとなっている。まさに純粋数学の成果が社会を大きく変えた、「日本一」の功績として高く評価されている。