日本記録名
日本で初めての道路用の信号機
日本記録保持者名
上野広小路交差点
日本記録数値
1919年
日本記録名(英語)
First road traffic light in Japan
日本記録保持者名(英語)
Ueno Hirokoji intersection
1919年、東京市の上野広小路交差点において、日本初となる道路用の信号機が試験的に設置された。これは、現在の電気式信号機とは異なり、「信号標板」と呼ばれる木製の板が用いられたものである。警察官が交差点の中心に立ち、「進メ」、「止レ」と書かれた板を滑車で操作し、交通整理を行った。馬車や自動車、路面電車、そして人々が往来する当時の大都市において、増え続ける交通量に対応するための画期的な試みであった。しかし、多くの通行者がこの新しい仕組みに戸惑い、かえって混乱を招いたため、本格的な採用には至らなかった。この手動式信号機は、その後の日本の交通システムの近代化に向けた、貴重な第一歩を示す歴史的な記録である。