新潟県は、2021年時点で国内の原油生産量の64.2%を占める、日本一の石油生産地である。『日本書紀』にも「燃える水」の記述が残るなど、古くから石油資源に恵まれた土地として知られている。明治時代には、国内の油田開発の中心地として日本の近代化を支え、現在でも県内には複数の油田が稼働している。エネルギー資源のほとんどを輸入に頼る日本において、新潟県が産出する国産原油は、極めて貴重な存在である。この事実は、新潟県が単なる米どころや酒どころではなく、日本のエネルギー史において重要な役割を担ってきた資源県としての一面を持っていることを示している。