日本記録名
日本で初めて発明された合成繊維
日本記録保持者名
ビニロン
日本記録数値
1939年
日本記録名(英語)
First synthetic fiber invented in Japan
日本記録保持者名(英語)
Vinylon
1939年、京都帝国大学の桜田一郎教授と、その研究室に在籍していた李升基、川上博らの研究グループによって、「ビニロン」が発明された。これは、ナイロンやポリエステルといった海外発の技術とは異なる、日本独自の技術と思想から生まれた日本初の合成繊維である。その最大の特徴は、当時国内で豊富に調達可能であった石灰石を主原料とすることであり、資源の乏しい日本にとって、自給自足が可能な夢の繊維であった。木綿に似た風合いと、強度や耐久性に優れる特性から、学生服や漁網、産業用のロープなど、多岐にわたる製品に利用され、日本の戦後復興と高度経済成長を陰で支えた重要な発明である。