1980年に三菱電機が開発し、米国のロサンゼルスにあるドジャー・スタジアムに設置した装置は、世界初であり、もちろん日本初のフルカラー大型映像装置「オーロラビジョン」である。それまでの電光掲示板が単色の文字や簡単な図形しか表示できなかったのに対し、オーロラビジョンは、高輝度のブラウン管を多数配列することにより、屋外の明るい場所でも鮮明なフルカラーの動画を映し出すことを可能にした。これにより、スポーツ中継のリプレイ映像や選手紹介、観客を映し出すなどの多彩な演出が実現し、スタジアムでの観戦体験を一変させた。日本の映像技術の高さを世界に示し、今日の大型ビジョンの先駆けとなった画期的な発明である。