1919年（大正8年）7月、京都市立成徳小学校（現在の京都市下京区）の校庭で、日本初となる軟式野球の大会が開催された。これは、硬球に比べて安全で安価なゴム製のボールを使用する、日本独自の「軟式野球」というスポーツの公式な大会の始まりであった。この大会の成功は、それまで危険性が指摘されていた少年野球の普及に大きく貢献し、全国に軟式野球が広まるきっかけとなった。翌年には、大日本少年野球協会が発足し、全国大会が開催されるまでに発展した。子供たちが安全に野球を楽しめる環境を整えたこの京都での大会は、日本の野球文化の裾野を広げた画期的な出来事であった。