1917年（大正6年）4月、読売新聞社が主催し、東京奠都50周年を記念して開催された「東海道駅伝徒歩競走」が、日本初の駅伝競走である。京都の三条大橋をスタートし、東京・上野の不忍池までの約508kmを23区間に分けて、3日間かけて一本の襷で繋いだ。この壮大なレースは、古来の交通通信制度である「駅伝」から着想を得たもので、チームの絆と選手の不屈の精神が、多くの人々に感動を与えた。この大会の成功が、後の箱根駅伝をはじめとする数々の駅伝大会の礎となり、襷を繋いで走るという日本独自のスポーツ文化を確立する、まさにその第一歩となった。