日本記録名
日本初の西洋料理レシピ本
日本記録保持者名
西洋料理通
日本記録数値
1872年
日本記録名(英語)
First Book of Western Cooking Recipes in Japan
日本記録保持者名(英語)
Western food connoisseur
(参考情報)戯作者、仮名垣魯文は文明開化の機運が高まる中、西洋の情報を巧みにとらえて、「開化もの」にも取り組んだ。明治5(1872)年に『西洋料理通』を著した。『西洋料理通』は、同じく明治5年に敬学堂主人が著した『西洋料理指南』と並んで、欧米の調理法を伝える我が国最初の翻訳料理書であった。また両書は、「西洋料理」という語を書名に冠した最初の本でもあった。凡例によると、魯文は、「我国人をして彼国の調理を伝習せしめ交際の一助(いちじょ)に充(あて)る」目的で、横浜の在留英国人が使用人に料理を作らせるために書いた「手澤帖」(てびかえ)2冊を参考に、本書を記したという。上巻の口絵4丁には、食卓を囲む西洋人の様子を描いた絵や、「乳汁入(しるいれ) ミルキポット」・「食卓(めしつくえ) テーブル」など、調理道具や食事の道具が紹介されており、引き続き上・下2冊で第1等から第70等まで、70項目の料理を紹介している。