茨城県笠間市に蔵を構える須藤本家は、正確な創業年は不明ながら、1141年（永治元年）の時点で既に酒造りを行っていた記録が残る、現存する中では日本一古い歴史を持つ酒蔵である。平安時代後期から約900年近く、一度も途切れることなく酒造りを続けてきたその歴史は、日本の酒造史そのものといっても過言ではない。代々受け継がれてきた伝統的な製法を守りつつも、現代の技術や感性を取り入れた革新的な酒造りにも挑戦している。長い歴史の中で幾多の困難を乗り越え、今なお高品質な日本酒を醸し続ける須藤本家は、日本の伝統文化を象徴する生きた遺産である。