1999年（平成11年）、北海道美唄市に建設されたマンション「ウェストパレス」は、日本で初めて雪を利用した冷房システムを導入した集合住宅である。これは、冬の間に降り積もった雪を専用の貯蔵庫に保管し、夏場にその雪の冷熱を利用して冷水を作り、各住戸に循環させて冷房を行うという画期的なシステムであった。化石燃料を使わないクリーンな自然エネルギーの活用例として、環境に配慮した新しいライフスタイルを提案した。この成功は、雪国における新たなエネルギー活用の可能性を示し、まさに日本初のサステナブルな住まいの形を実現したのである。